今回は、
「こんな人事評価制度は要注意!」
というテーマです。
そういえば、私、公で名乗ってなかったのですが、
人事制度構築士という肩書がありまして。
その私から見て、
よくある人事評価制度には20,000個くらい
「それではうまくいかないですよ!」
というポイントがあるのですが、
今回はそのうち5個をお伝えします。
(1)人事評価をおこなっている「目的」が不明確
そもそもなぜ人事評価制度をおこなっているか?です。
目的が不明確なまま、日々ルーチンとして運用されていて、
半期に一度の評価は、従業員はとりあえず適当にやり、
経営陣も評価は関係なく結局恣意的に給与や賞与を決めていたり。
制度があっても、会社にとって+になっていないなら、
やる意味はありません。
(2)社員に、何のために人事評価をおこなっているか聞いても答えられない
(1)と同じですね。
「人事評価制度の目的は?」と社員に聞いても、
「さあ・・ルールなので」としか返事がなければ、赤信号です。
目的が理解されず、ただの作業になっているかもしれません。
(3)5年以上、評価項目が変わっていない
評価項目は、時代や会社の状況に応じて、当然変わっていくものです。
会社が市場から求められるものが変われば、
従業員が求められるものも変わるからです。
にもかかわらず、最初に作ったものをずっと使い続けている・・
ということは、形骸化している可能性があります。
(4)どこからか手に入れた他社の評価項目を使っている
とりあえず人事制度をやろう!と思い、どこかから手に入れたものを
ほぼそのまま使っているケース。
会社によって、当然求める評価項目は変わるものですから、
他社のものを使ってうまくいくとは限りません。
(5)オープンな固定の昇給表を社員に周知している
等級が●になったら、●円昇給・・などですね。
大企業や公務員なら良いかもしれませんが、
小さな会社では業績がすぐ変化しますから、
確実に昇給させられるかは分かりません。
にもかかわらずガチガチの昇給表を作ると、
後で会社が困ることになります。
また、昇給がモチベーションになることはもちろん否定はしませんが、
給与が上がることが主目的になってしまうのも、
小さな会社では好ましいことではありません。
いかがでしょうか。
そもそも人事制度がない、という会社も多いでしょうが、
制度があれば良いというわけでもないので、
導入にはご注意くださいね。
残りの19,995個はまたの機会に。