相談事例:あと3か月で資金がショート!

 

今回は、

 

「相談事例:あと3か月で資金がショート!」

 

というテーマです。



実際にあった相談事例から、

 

「あなたならどうする?」

 

を考えてみようというコーナー(?)です。



相談内容:

 

某小売業です。

 

商品を仕入れて、販売しています。



季節変動が激しい商品を販売していて、

ちょうど今売上が一番少ない時期です。

 

そのせいで、あと2~3ヶ月くらいで、資金がショートしそうです。

不足額は300万円ほど。

 

そこを乗り切れば、繁忙期に入り売り上げが急増するので、

なんとか回復できると思います。



なお、銀行からの借入はすでにリスケして、返済を止めてもらっているので、

追加の融資は無理です。



どうしたら良いでしょうか?



・・という相談です。



資金繰りが厳しいという相談は、非常にハードなんですよね。

社長のメンタル的にも厳しいですし。



そんな中で、今回の件の考え方からお伝えします。



まず、大前提として重要なのが、

 

「正確な資金繰りを把握しているか」

 

です。



ちゃんと収支の予測をして、

 

「いつ・いくら出ていって、いつ・いくら入ってくるか」

 

を計算しているか、です。



今回はこの部分はクリアしていました。




次に、資金繰り改善は、シンプルに

 

・出ていくものを減らす、または遅らせる

 

・入ってくるものを増やす、または前倒しする

 

です。



その観点から、第一にすべきことは、

 

【減らせる支払はないか、遅らせられる支払はないか】

この洗い出しをしてもらう、ということです。



まあ、そもそも資金繰りが厳しいので、

これ以上なんともならないケースがほとんどですが、、

 

とはいえ見逃しているものがないか、

先入観にとらわれているものはないか、

などは再度検討します。

 

税金や社保なども、一定期間なら待ってもらえます。




ちなみに本件では、衝撃的なことに

 

「メインの仕入先に、代金を前払している」

 

ことが判明しました。



前払するわけですから、当然資金繰りは厳しくなります。



色々な事情があって前払をしているわけですが、

ここを改善できないか、再度0ベースで考えてもらうことにしました。




次に、【収入を増やせないか、前倒しできないか」】

 

です。



まず、銀行からの借入はできないので、通常の融資は無理です。



となると、個人的なカードローンなども要検討となります。

 

もちろん、これらは金利も高いですし、

慢性的に使うようになるとより経営が厳しくなります。

 

が、「数か月後に資金が入ってくるまでのつなぎ」と割り切れば、

決してNGというわけではありません。




上記で資金を調達しつつ、あとは「利益を減らしてでも、キャッシュを増やす」です。

 

簡単にいえば、キャンペーンなどで安売りしてでも、

売上を作ってキャッシュを増やしましょう、ということです。



本来は利益(粗利)を最大化することが重要ですが、何せ緊急自体です。



利益は減らしてでもキャッシュを作り、

ここを乗り切れば次の繁忙期でまた利益を確保する施策も可能です。



で、今回のご相談では、小売ではありますがお客さんのリストなどもあるとのこと。



なので、話は早く、

 

「期間限定でお得なキャンペーンやってますから、どうですか?」

 

と顧客リストに対して営業するだけです。




幸い必要な資金は300万円くらいですので、

これらの施策を組み合わせれば、

捻出できるでしょう。



と、いう感じです。



もちろん会社によってケースバイケースですので、

状況に合わせて他の施策をしますが、

ベースとなる考え方は今回お伝えしたようになります。



是非、他社事例も参考にして、ご自身の経営に役立ててみてください。